最近、「〇〇ができるようになる」のはどういうときなのかな、と考えてみることが多かった気がします。自分のことを振り返っても、作文教室の子どもたちを見ていても、学校の生徒の様子を見ても「あっそうか!」というものを一つ見つけました。それは、「わかる言葉」で説明してもらえたらできるようになるということです。
私は、子どもの頃から水泳が苦手でした。だからすっと嫌いでした。プールは私にとってちっとも楽しくないところでした。でも、去年、ひょんなことから「泳いでみるか」という気になりCスポーツクラブに入会。まずは200メートル歩くことから始めました。クロール、平泳ぎ、背泳ぎはなんとなく体育の授業で教わったことを思い出して泳ぎました。
少しずつ水に慣れてきた頃、隣のコースでキッズコースの小学生がバタフライを得意げに泳いでいるのを見て「人間なのになんであんなことができるのか?一体どんな動きをしているのか?」不思議に思い、どうしてもその謎を解きたくなりました。バタフライばかりは誰かに教えてもらわないと何をしているのかもわかりませんから、自由参加フリーレッスンに7回通いました。動きを細分化した練習でイルカ跳び、謎めいた手の動き、不思議な身体の反り、謎なぞNAZOナゾの連続で一体これのどこがバタフライなのだろうかと不信感さえ覚えました。
最終回で泳げるようにならなかったので、プライベイトレッスンに申し込みました。コーチに言われた通りに手足を動かしました。タイミングも合わせました。開始後30分で私はバタフライを泳げる人になったのです。そのとき、コーチが「どうして口で言っただけなのに、すぐにその通りにできるのか、はっきり言ってナゾです!」と驚きました。そう、私も驚きです。私は考えました。「どうしてコーチが口で言っただけなのにその通りできるんだろう」と。
そのとき、答えを見つけたのです。
「私にわかる言葉でコーチが言ってくれたから」
だから私はそのコーチの言う通りにできたのです。これは、私にとって大きな発見でした。バタフライが泳げるようになったことも嬉しかったけれど、「わかる言葉で聞いたことは行動に移せる。何回も正しく練習できたらそれはいつか自分の実力になる。」ということを体験したことは、私にとって「宝」でした。
私も子どもたちに「その子がわかる言葉」で話していこうと決心しました。そうしたら、からなず子どもは自分の力を伸ばしていけると信じています。「できなかったことができきるようになる」感動をいっぱい味あうお手伝いがしたいです。
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