ぽかぽかレター19

あけましておめでとうございます。

昨年は、試行錯誤しましたが、作文教室に関わってくださるみなさまのご協力のおかげで無事にみんなで作文を書き続けることができました。本当にありがとうございました。まだ先が見えず不安は残りますが「その時に応じて最善を尽くせば大丈夫」と明るい気持ちで進んでいきたいです。

 

みなさまはどのように新しい年をお迎えになりましたか。

私の身の回りでは、年末からずっと嵐の曲が流れていたように思います。大晦日は、寮で離れて暮らす次男とLINEでおしゃべりをしながら嵐のライブの世界に入り込みました。元旦にテレビをつけても本当に嵐の姿がないことがさびしく、スマホで嵐メドレーを聴き、気がつけば涙を流している私。

 

「え、なぜ私が泣く。嵐の活動停止で私が泣く。なんで。」

 

我が家の次男は、嵐ファンです。中学生の頃、近所の駄菓子屋さんでくじ引きのような嵐の下敷きを買い込みました。嵐の写真だということはわかっていて、中が見えない紙製の袋に入っています。それを引いて、誰が出てくるかはお楽しみ。ほしかった下敷きが出てくるまでお小遣いを注ぎ込みました。ある日、押し入れに何十枚もの下敷きが丁寧に仕舞われているのを見つけ、私は開いた口が塞がりませんでいた。その下敷きは、今でも大切に保管されています。中学の文化祭ではクラスの出し物として嵐のステージがありました。もちろん、次男は歌って踊りました。最後に帽子(長男の)を観客席に投げ、後輩たちの黄色い声援が体育館に響きわたったとき、私は腰を抜かしました。(ここは学校だよね、と)

「勉強しないで歌って踊っているなら、ジャニーズJr.にでもなんでもなっちゃいなさいよっ。」

私は、プンプン睨みつけながら次男に履歴書を渡しました。志望理由を読み、

「こんなんじゃ、だめだから。」

と、冷たくダメ出し。何回も書き直しをさせました。いよいよ履歴書が完成し、バストショットと全身の写真を撮影しようとした時、冷静な長男がボソッと呟きました。

「ジャニーズって美しくないとダメなんじゃない。こんな真っ黒で筋肉ムキムキでいかにもラグビーやってますなんていうんじゃ、無理だよ。」

結局、履歴書を送ることなく、これも中学の通知表と一緒に大切に保管されています。

 

あの時、履歴書を送っていたら、嵐の後ろで次男は踊っていたのかもしれないと、大晦日のライブを見ながらふと考えていたら、次男も同じことを思ったそうです。(もしあの時送っていたら、嵐のバックで最高に楽しい人生だったかも)後から聞くと、長男も同じことを思っていたそうです。(あの時、自分があんなことを言わなかったら、大晦日にあいつは嵐と踊っていたかも)

 

私が嵐の曲を聴いて泣いた理由。それは、この春に大学を卒業する次男の子育てが終わると実感したからでした。「あんなことがあった、こんなことがあった」と、子育て中に耳にしていた音楽とともに楽しかったことも大変だったこともさまざまな記憶が蘇ってきて、それらはもう二度と戻ってこない宝物の時間であったこと、もう戻れないと心から確認してしまったから、涙がこぼれたのだと思います。

 

子育て真っ最中のみなさま、私は、ママたちがうらやましいのです。

 

どうぞ2021年もお子さまたちと素敵な時間を味わってください。母親は、ついつい子どものできないことを見つけてそれを克服させるために何かをしなくては、と頑張ってしまいます。私もそうでした。しかし、できたことに注目したほうが、いつの間にか苦手を克服していることの方が多いのです。

 

嬉しいこと困っていることなど、いつでも教室のラインで送ってください。私にできる限りのお手伝いをしたいと思います。

 

ぽかぽかのお日さまとひなたぼっこをしながら、私もみなさまの素敵な2021年にご一緒させてください。今年もどうぞよろしくお願いします。

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コメント: 2
  • #1

    山本みらい (火曜日, 05 1月 2021 08:16)

    胸にぐっときました。

    やりたいこと、好きなことを伸ばして
    私も子育て精一杯楽しんでいきます。
    ありがとうございます。

  • #2

    松山景子 (火曜日, 05 1月 2021 10:35)

    山本みらいさま
    コメントをありがとうございます。
    とても嬉しいです。
    お子さまとの時間、宝物ですね。いいなぁ�
    形を変えて子どもとの時間はいつまでもいつまでも続くとわかっていても、二度と戻って来ない時間を思い出すと、どういうわけか涙がこぼれます。
    今を大切に、お子さんと素敵な時間を過ごしてくださいね。